2024.01.22 調査研究報告

理化学研究所(東京・経営企画部長)並びにドイツのフラウンホーファー研究機構(日本拠点代表)と仙台市を繋ぎ、今後の連携に向けて意見交換を行いました

概要 Summary

 12月に開催された令和5年第4回定例会における大草よしえ(心豊かな社会をつくる会)の一般質問(※)を受けて、早速、仙台市として経済局長が動き、仙台市からの依頼を受けて大草よしえが理化学研究所(東京・経営企画部長)並びにドイツのフラウンホーファー研究機構(日本拠点代表)と仙台市との繋ぎ役を務めさせていただき、1月22日、今後の連携に向けて意見交換を行いました。両者とも今後につながる有意義な議論を行うことができ、次期3カ年の仙台市経済成長戦略にも反映される予定です。

※ 郡市長の掲げる「科学技術を活かしたまちづくり」について大草よしえが一般質問を行い、理化学研究所仙台地区やフラウンホーファー研究機構と仙台市とのこれまでの関係性を具体例として挙げ、「過去事業で得られた国内外の研究機関等との関係性は今からつくろうと思ってもつくれない本市の財産であるため、総合計画の目標『世界に発信できる東北発のイノベーション』実現にむけて、『仙台・宮城の科学・技術ポートフォリオ』と積極的に位置付け、多様な産学が集い異分野融合を促すイノベーション・エコシステム創出の戦略策定に活かすべき」との提言を行いました(詳細はhttps://www.yoshie-ohkusa.info/20231215.html)。

まず理化学研究所(東京)の斉藤経営企画部長との意見交換会では、東北大学サイエンスパークに対する仙台市としての姿勢や、東北大学やナノテラスが中心になる中で仙台市としてどんな挑戦ができるか等といった議論が中心となりました。さらに、東北大学の有する材料や半導体分野等の最先端研究及び高度人材育成のポテンシャルを今後如何に引き出していくかといった議論も展開しました。斉藤部長からは「仙台はポテンシャルが高く要素も一通り揃っている。仙台から世界へ飛躍できるかは、日本全体から見ても重要な局面」との強い期待が寄せられ、今後の連携に向けて建設的な議論を行うことができました。

 次にドイツのフラウンホーファー研究機構日本代表部の三木代表との意見交換会では、はじめにフラウンホーファーモデルについて、システムの概要や他国での拠点事例、日本とのスタイルや価値観の違い等を、三木代表からご自身の経験も含めて詳細に解説いただきました。三木代表は、型から入るのではなく実質から実績を積み重ねていくアプローチが重要であることを強調されており、例えば、仙台市も強みを有する防災テック等を切り口に、イベントやプロジェクトベースで継続的な関係性を構築していく方針で議論を進めることができました。また、国際情勢や国際感覚等に関する多岐にわたる話題で、あっという間の2時間でした。

 大変お忙しい中、ご議論いただきました理化学研究所経営企画部の斉藤部長、フラウンホーファー研究機構日本代表部の三木代表に心より感謝申し上げます。